2026年4月10日
肺炎球菌ワクチン
【はじめに】
肺炎球菌感染症とは、肺炎球菌という細菌によって引き起こされる病気です。この菌は、主に気道の分泌物に含まれ、咳やくしゃみなどを通じて飛沫感染します。日本人の約5~10%の高齢者では鼻や喉の奥に菌が常在しているとされます。これらの菌が増殖し、下気道や血流中へ侵入することで、気管支炎、肺炎、敗血症などの重い合併症を起こすことがあります。1)従来、肺炎球菌ワクチンの公費接種にニューモバックスが用いられてきました。この効果は5年で低下しますので、ニューモバックス接種後5年を経過した方も追加で肺炎球菌ワクチンを打つことが望ましいです。
【肺炎球菌ワクチン接種の適応がある方】
〇 60-64歳で基礎疾患を持つ方(※):公費あり
〇 65歳:公費あり
〇 65歳時に肺炎球菌ワクチンを接種しなかった方:自費
〇 ニューモバックス接種後5年が経過した方:自費
(※ 心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方)
【費用】
現在、肺炎球菌ワクチンはプレベナーとキャップバックスの2種類があります。
プレベナー20(20価):公費(横浜在住の65歳の方)5,000円、自費 12,000円。効果は一生。
キャップバックス(21価):自費のみ。14,000円。効果は一生。
【プレベナーとキャップバックスの違い】
プレベナーは、子供の定期接種で使われてきた型をベースに進化してきました。その結果、社会全体で菌が減り、今では高齢者の原因になりにくい型も含まれています。キャップバックスは、そうした「今では高齢者の原因になりにくい型」を削除し、現在の日本の高齢者が実際に感染している「最新の流行型」を追加しています。
日本の高齢者(65歳以上)の重症肺炎の原因菌に対し、プレベナーは約50〜60%、キャップバックスは約80%に対応しているといわれます。
【どちらを選ぶか?】
費用を抑えたい方はプレベナー、肺炎のリスクをできるだけ下げたい方はキャップバックスを選択されるのがよいと思います。
1) 厚生労働省HPより